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縄文時代の遺跡を発掘していると,土製の人形のようなものが出土することがあります。考古学では,それらを「土偶」と呼んでいますが,その形と意味は一様ではありません。この土偶,一般的に女性を表したものが多いうえに,完全な形で発見されることは非常にまれです。
写真の土偶は,平成11年に君津市三直みのう貝塚で見つかったものです。顔の特徴から「ミミズク土偶」と呼ばれており,縄文時代後期から晩期にかけて(約4,000〜2,300年前)の関東地方ではそれほど珍しいものではありません。ところが,この土偶の中は空洞(中空)になっており,東北地方に多く見られる作りなのです。さらに,完全な形を推定すると30cm以上はあったと考えられ,現時点で関東地方最大級の土偶になると思われます。
このような「大型で中空のミミズク土偶」の出土例は,全国的に見ても今のところとても少なく,大変貴重な発見です。また,この土偶の表面がボロボロにもろくなっていたことから,当時何らかの理由で激しく火に包まれたことが想像できます。
さて,この土偶には,当時の人のどのような想いが込められていたのでしょうか。*我孫子市下ヶ戸宮前さげとみやまえ遺跡と埼玉県赤城あかぎ遺跡から類例の土偶が出土していますが,今回紹介した土偶より小ぶりです。
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大型中空ミミズク土偶
(下側は見つかっていません)
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