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今は昔、温石というもなりけり。石や焼き物にて、火鉢にて温め、懐に入れて暖をとるなり。 ある人、温石の空きし腹をなぐさむる効をもって、茶席の食膳を懐石料理かいせきりょうりとす。・・・(1) 時代うつりて、温石の世に失わるるも、懐石の名、永く世 に 伝わるなり。・・・(2)
(1)温石は、懐に入れることから「懐石」ともよばれました。 温石には空腹をおさえる効果もあり、茶席で空腹をしのぐ少量のごちそうを「懐石料理」と呼ぶようになりました。 |
(2)江戸時代中ごろに、中に炭を入れた「懐炉」が登場し、温石はへっていきました。
今では使い捨ての「カイロ」が一般的となり、「懐炉」の字も懐かしいものとなっています。 | 草庵に温石の暖唯一つ(高浜虚子)
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| 君津市郡遺跡の溝から出土した、滑石製の温石です。
鎌倉時代のものと考えられます。 長さ10.4cm、幅6.7cm、厚さ3.3cm 重量430g | 前
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